その日の疲れはその日のうちに回復させていくことが大事

その日の疲れはその日のうちに回復させていくことが大事

アスレティックトレーナー

森本貴義

<経歴>
1997年〜2001年 オリックスブルーウェーブ(現オリックスバッファローズ)トレーナー
2009年 ワールドベースボールクラシック日本代表トレーナー
2004年〜2012年 シアトル・マリナーズ アスレティックトレーナー

<契約選手>
メジャーリーガー フェリックス・ヘルナンデス選手(2010年サイヤング投手)
プロゴルファー 宮里聖志選手、宮里優作選手、李知姫(リ・チヒ)選手

アスレッティクトレーナーからみたコンディショニングと休養について教えてください。

コンディショニングについては様々な理論や方法が日々生み出され、進化しています。休養の分野に関してはアスレティックトレーナーとして活動しているとなかなか最新の理論や研究に触れる機会が無く、どうしてもおざなりになってしまいがちです。

またアスレティックトレーナーの目線ではコンディショニングも休養も専門の分野でない人が多い気がします。どうしても怪我の予防や回復、治療に重点を置きがちです。しかし、これまでの経験の中で思うことは、コンディショニングと休養とはきっても切り離せない関係だと言えます。

どのように素晴らしいコンディショニングプログラムを作成し、選手がそれを献身的におこなっても、その後しっかりとした休養が行われていない場合は結果として、よいコンディショニングにはなっていません。そのためにも積極的な休養があってこそ、コンディショニング全般においてよいものになると思うのです。

日常生活において疲労が蓄積した状態が将来にもたらす影響を教えてください。

日常生活において疲労が蓄積した状態はカラダにとって様々な影響を与え、やがては肉体的だけでなく精神的な疲労まで引き起こしてしまうと考えています。

疲労が蓄積した状態という事は、カラダが疲労から回復する能力が衰えている、と捉える事ができるので、例えば肝臓や消化器官の機能低下なども含まれると思っています。それから血中や筋中の疲労物質を循環させ除去するシステムも疲労が蓄積した状態では困難で、活性酸素などによりカラダは酸性化、炎症化していくでしょう。

そうなれば生きるためのシステムとして交感神経が活性化され、回復に於いて重要な副交感神経は抑制され、より一層回復しにくい状況を作り出してしまいます。こうなってくると悪いループにはまり、カラダの様々な部分で影響が出てくるはずです。

筋肉や関節はもちろん、内臓系の疾患や精神病など多岐にわたります。ですので、その日の疲れはなるべくその日のうちに回復させていく方が疲労感をつくらないでしょう。

効果的な休養方法を教えてください。

普段意識しなくても行われている人体の活動の中で呼吸は唯一意識的にもコントロールできる活動ですから、普段から呼吸のエクササイズを行う事で睡眠への導入をスムーズに図り、安定した深い睡眠を得る事ができるでしょう。