渡部暁斗さま

ノルディック複合

2014年のソチオリンピックでは個人戦ノーマルヒルで銀メダルを獲得し、日本複合に20年ぶりのメダルをもたらした。

volk-20160130-021.jpgQ.スキーを始めたきっかけは?
長野出身ではない両親が、スキーが好きで白馬村へ移住し、私が生まれ育った環境の影響が大きいです。物心がついたときにはスキーを始めていまし た。
プロを意識するキッカケとなったのは、10歳の時に行われた長野オリンピック。会場の雰囲気に圧倒されたというか、魅了されたというか、自分の中のスイッチが入り、そこからプロを意識するようになりました。

Q.スキー競技はアルペン、ノルディック、ジャンプなど複数ある中から、なぜ複合(コンバインド)を選択されたのですか?
ジャンプ競技に憧れてスキーを始めました。ただ白馬村では中学3年生までは複合の大会にも出場するのが習慣となっており、クロスカントリーも行っていました。高校生になると、自分で競技を選択できるようになるのですが、複合(ジャンプ+ノルディック)で結果が出ていたので、その道に進むことを決意しました。

Q.高校生の時にトリノオリンピックに出場され、その当時と現在で休養に対する意識の変化はありますか?
高校生の時は休養については特に意識していませんでした。大学でスポーツ科学の分野を勉強するようになってから、色々と試すようになりました。卒業が近づ くころには体の変化を徐々に感じはじめ、回復や体調管理といったことを意識するようになりました。そして2015年ベネクスとの出会いで休養の大切さを認識し、特に睡眠のあり方を意識するようになりました。

Q.複合選手ならではの疲労について教えてください。
練習メニューにもよるのですが、午前中はジャンプの練習、午後がクロスカントリーの練習になると疲労を感じる部位が変わってきます。
午前中のジャンプの練習は2時間程で6本飛びます。2時間で6本と聞くと、思ったより少ないと思われる方も多いと思います。さらに細かくお伝えすると1本にかかる時間は、滑走から踏切までが3〜4秒程、踏切から着地までが2〜3秒前後になります。滑走から踏切までのアプローチがジャンプの重要なポイントになります。ジャンプを待っている間は、頭の中でイメージを膨らませ、神経を集中させ緊張感がずっと続きます。ジャンプは体の疲労よりも頭の疲労を強く感じます。その為、昼寝を15〜30分程とって、頭の疲労感を抜いて、午後のクロスカントリーに備えます。クロスカントリーは持久系の疲労なので、体の疲労がやはりメインになります。午前と午後で練習メニューが異なる場合は、昼寝をとることで、頭の疲労を抜くことを意識しています。

image03.jpgQ.休養とは何でしょうか?
スキーの向上を目指すために必要なひとつの歯車です。トレーニング、体のケア、休養、食事といった歯車が増えるたびに、競技を向上させる要素が増えていきます。ひとつずつの歯車をチューニングすることで体をベストな状態へ整えるイメージです。休養はその中のひとつの重要な歯車です。

Q.リカバリーウェアについて
私は寝間着代わりにリカバリーウェアを使用しています。寝付き、寝起きが良く、効果を感じています。毎日着用して習慣的になると、効果がわからない時期があったので、一度着用をストップしました。着用しない日を設けてから、もう一度リカバリーウェアを着ると、やはり効果を感じることができました。今では最高の寝間着だと思っております。またリカバリーウェアがきっかけで睡眠環境にも拘りはじめ、睡眠の質への欲が出てきました。

Q.スキーをするうえで心がけていること
プロである以上、結果はとても重要であることは言うまでもないことですが、結果を求めすぎないようにしています。スキーを楽しむと表現すると誤解を招くこともあるのですが、結果や数字には表れない・見えない部分で自分自身が納得できるスキーが出来たか、スキーに向き合い、本質を忘れないよう常に心がけています。