【私のベネクスライフ】放送作家・脚本家 小山 薫堂さん

スペシャル / 休息タイプ-休養学

仕事は多岐にわたりますが、
全てがシームレスにつながっている。

テレビや映画のプロデュース、企業や自治体のコンサルティング、最近では自分の会社の経営をしながら、下鴨茶寮という京都の料亭の主人や、「湯道」という「お風呂を道にする」というプロジェクトにも関わっています。「どの仕事を中心で」ということはなくて、ばらばらの事柄がシームレスにつながっているという感じですね。やっていることは多岐にわたりますが、頭の切り替えはしていません。

そんな中で僕が大事にしているのが朝のお風呂の時間です。今日も朝6時前くらいに起きて、お風呂に入りながら1時間半くらいかけてメールの返信をしたり、企画を考えたりしていました。その後は会議や取材やラジオの収録など。夜は会食が入っていることが多いので、23時過ぎに帰宅して、1時過ぎに就寝することが多いですね。

オンタイムを心地よくしたいから、
ストレスのない服が着たいんです。

以前は旅する仕事が多かったんですけど、コロナ禍以降は家やオフィスで過ごす時間が増えました。僕の場合、本当にオン・オフの切り替えがないので、「オンタイムをいかに心地よいものにするか?」ということを大事にしています。強いて言えば眠る時間が唯一のオフタイム。睡眠時間は1日4時間〜6時間くらい。とにかく寝付きがよくて、ベッドで本を読んだりすることもなく、スイッチをオフにするように眠ります。

そういう意味では、例えば「枕にこだわっている」とか、そういうのは全くなくて。ただ、普段から、「ストレスがない服を着たい」というこだわりはあります。おしゃれでも窮屈な服を着たりするのは嫌なんですよね。見た目よりも着心地を重視して服を選びたい。それが「心地よいオンタイム」につながるんです。

常にフレッシュな空気を
纏っているような気分でいられる。

ベネクスとの出会いは忘れもしません。4年ほど前に奈良の陶芸家で辻村史朗さんのところに茶碗を買いに行って、茶碗を籠に入れて運んでいたときに足を滑らせて、茶碗をかばって倒れたら足を骨折してしまって......1ヶ月ほど入院することになりました。その入院生活の際に、知人がお見舞いに持ってきてくれたのがベネクスのスタンダードドライのセットアップだったんです。

着た感じの印象は、まず、すごくさらさらしていて、身につけると守られている感じや、包まれている感じがするんです。常にフレッシュな空気を纏っているような気分でいられる。繰り返し洗っても長く着られるのもいいですね。病院で過ごす時間がとても楽になりました。自分がもらったときに「究極のお見舞いの品」だと思ったんですよね。

ベネクスは僕の部屋着の一軍。
家で過ごすための一張羅なんです。

その後、7着くらい買って、今ではベネクスは僕の中で部屋着の一軍になっています。その日の気分とかローテーションを考えながら、長く家にいられるときは「一軍でいくぞ」みたいな感じで。旅先や銭湯へ行くときにも持ち歩いていましたね。

ベネクスで上下揃えるスタイルが僕にとって一張羅。「今日は気合い入れて家でゆったり過ごすぞ!」みたいな感じになります。気持ちを少し緩めながら仕事をするときが、すごく幸せなんですよ。逆に、緊張感がなくなるので、締め切り直前にはあまり向かないですけどね(笑)。

「真のラグジュアリー」であり、
「コロナ時代の最高のユニフォーム」。

僕は手にして使うほどに価値や愛着が増していく「経年優化」するものが好きなんです。そういう意味で、ベネクスは真のラグジュアリーだと思っています。「ラグジュアリー」を言い換えるなら「愛着が湧くか?」「感情移入できるか?」ということ。愛着が湧くものばかりに囲まれている暮らしって、いいなあって思うんですよね。

家にいる時間がより豊かになるので、ベネクスは「コロナ時代の最高のユニフォーム」だと思っています。特にリモートワークをするような時代になった今、仕事用のスーツを買うよりも、全然安い。それでいて、心地よく仕事できるわけですから。個人的には家でのんびり過ごす時間が多い両親にも贈りたいですね。

「服を買う」のではなく、
「時間を買う」と考えると価値が見えてくる。

2020年は「フィルターの年」だったと思っています。自分の人生にとってより本質的で必要なもの、必要ではないものを濾過して振り分けるような、フィルターのような役割を果たした時間だったんじゃないかなと。そういう意味では、ベネクスのように、人に見せて感じる心地よさよりも、自分自身が着たときに心地よさがあるものを求める人は増えたんじゃないでしょうか。

「Tシャツを買う」と思えば安くはないですけど、「時間を買う」と考えたら高くはないはず。例えば、ちょっといいホテルに泊まるとしても、その時間はその場限りでベネクス一着より高いじゃないですか。でも、「家の中でいいホテルに泊まったようなラグジュアリーな気分になれる」と捉えたら、その装置がビジネスホテル1泊分+αくらいの価格で数年間手に入るわけです。そう言う意味でも、ベネクスは価値のある買い物だと思うんですよね。

Profile

Kundo Koyama
小山 薫堂 / 放送作家・脚本家
 

「料理の鉄人」 「カノッサの屈辱」 など斬新なテレビ番組を数多く企画。映画 「おくりびと」 で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。京都芸術大学副学長、地域・企業のプロジェクトアドバイザー、下鴨茶寮主人、2025年大阪・関西万博のプロデューサーなどを務める。 「くまモン」の生みの親でもある。

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