2023-24シーズンより、ベネクスの原点、神奈川県小田原市を中心に活躍するプロフットサルクラブ「湘南ベルマーレフットサルクラブ」とオフィシャルリカバリーウェアサプライヤー契約を締結し、選手の休養をサポートしています。今回は選手の活躍を支える府川トレーナーにリカバリーやトレーナーとしてのお考えについてお伺いしました。
RLスタッフ:本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、まずはクラブのフィジカル面やリカバリー面でのお考えを聞かせていただきたいです。
府川トレーナー:大半がセミプロ選手で、午前中に練習、午後は仕事をしています。それぞれが多種多様な業種で働いていて、例えばスクールコーチもいれば、介護現場や工場での立ち仕事や、営業を担当している選手もいます。だからこそ、コンディショニングというのは非常に重要で、家での食事や仕事後の過ごし方も重要ですし、仕事中になるべく疲労をためない努力や工夫も大切になってきます。
RLスタッフ:家や仕事中の過ごし方となると、直接会ってサポートする時間とは異なって、各自に委ねる部分が大きそうですね。
府川トレーナー:そうですね。仕事も大事でありながら、選手である以上パフォーマンスに関連することは考慮する必要があります。疲労が抜けないとか、ケガにつながりそうな問題があるのであれば、オフザピッチの部分のアドバイスも随時しています。選手とは普通の会話のなかで課題が出てくることがかなり多いので、ジェネレーションギャップを感じないように、若い選手からエネルギーをもらいながら話しやすい環境づくりに努めています。
RLスタッフ:コミュニケーションを大切にされているのですね。睡眠の指導などもされているのでしょうか。
府川トレーナー:もちろんあります。睡眠、食事、休養という部分は選手個々人でも、チームとしても取り組んでいます。試合前後の補食や、外部の栄養士の先生に指導いただいたりしていますね。今のクラブは現場スタッフ、監督、コーチも含めて選手のコンディションに非常に理解がある方ばかりなので、自分の提案や意見も取り入れていただきながら、対応させてもらっています。
休養の部分は選手個人のプライベートの部分でもあるので、任せている部分はありますが、ピッチでのパフォーマンスを見ていれば状況がわかりますよね。
RLスタッフ:表に現れるくらい直結しているのですね。
府川トレーナー:そうなんです。練習中に常に心拍数を測っているので、高い数値の選手にはちゃんと食事が摂れているか、休養できているかなどヒアリングをしています。コミュニケーションのなかから何らかのヒントが出てくる部分もあるので。
RLスタッフ:府川さんの観察力とコミュニケーションによって選手が支えられているのがわかります。
府川トレーナー:本人が意識できていないなかで、数値が高くなっている場合は、選手と一緒に原因を探していくこともあります。自分の体と向き合う意識を持たせることは、特に若い選手には重要だと思っています。18、19歳の若い選手は「僕、寝たら治りました」と言うこともあって、それはそれでいいのですが、「長く選手としてやりたいのだったら、今から休養やコンディショニングの部分も重要になるよ」という話はしています。若い時期からしっかり取り組んでみるという、新しい視点を持つことも大切だと思います。
逆にベテランに対しては、体が年齢とともに衰えていくのは致し方ないなかでも、パフォーマンスが発揮できる状態を一緒に作ることを意識しています。
RLスタッフ:多くのベテラン選手からは、早くから休養を意識しておけばよかったとよく伺います。技術やプレーに直接つながる練習や、強くなるためのトレーニングがもちろん最重要というなかで、それ以外の睡眠、食事、休養をしっかり行うことが、結果として選手の成長につながったことや、伸びしろのポイントだったと感じられたご経験はありますか。
府川トレーナー:それはもう間違いなくありますね。プレーが上手い選手はいくらでもいますが、コンディションの部分、自分の体といかに向き合えているかの違いによって、選手寿命は変わります。あとはいくら上手くて結果を出せたとしても、長続きはしないですよね。それと、多くの人がケガしてから気づくということをよくおっしゃいますが、それだとやっぱり遅いので、ケガする前に気づいてもらえるような心がけをしています。
RLスタッフ:しっかり休む、コンディションを整えることが選手寿命を延ばすことにつながることが改めて再確認できました。選手の日々のスケジュールは現在、どんな感じでしょうか。
府川トレーナー:練習は週4~5日が基本です。選手によって異なりますが、平均すると練習が9時から11時、お昼を食べて午後1時~2時くらいから夜の6~7時くらいまで仕事というような環境下で、シーズン中は週末に試合が入ってきます。
RLスタッフ:自分の時間や、ケアする時間を捻出するのが難しそうですね。そんななかでベネクスのリカバリーウェアが湘南ベルマーレフットサルクラブにとって期待できる面があればお聞かせいただきたいです。
府川トレーナー:疲労がイコール、ケガにつながることもあるので、着て休むだけで選手のコンディショニングや疲労回復、ケガ予防を担っていただけるのはすごくありがたいです。正直なところ、何をしたら絶対疲れない、絶対ケガしないというのはなくて、いいモノやいいコトはすべて取り入れていきたい、というのが根本にあります。リカバリーウェアに言えるのは、マイナスがないということが非常に重要だと思っています。プラスの閾値はわかりませんが、絶対にプラスになる商品だと思っていますから。
RLスタッフ:ありがとうございます。
府川トレーナー:遠征時、選手はベネクスのリカバリーウェアを着ています。肌触りが良いと言っていますね。食事の時や部屋でくつろぐ時、ちょっとコンビニまで行く時もみんな着ていました。
RLスタッフ:ぜひ引き続きご活用いただき、パフォーマンス向上につながればうれしいです。今シーズン、チームの躍動が感じられますよね(取材当時2024年9月初旬)。
府川トレーナー:主力メンバーがコンディションを落としていたりしたなかでも、若い選手や今までプレー時間が短かった選手たちが成長して活躍を見せてくれるなど、プラスの材料もありました。8月は強度を少し落として、9月から準備していく予定です。10月から年末年始まで試合が続くので、試合に向けてのコンディショニングという部分が非常に重要になってきます。選手がベストな状態で試合に臨めるように、その結果がいい方向につながっていくように、自分自身としてはそこに尽力していくしかないと思っています。
RLスタッフ:引き続きベネクス一同、応援しております!
■Profile
府川 俊一朗(ふかわ しゅんいちろう)
1982年愛知県生まれ。東邦高等学校卒業後、2002年河合塾学園トライデント健康科学専門学校スポーツ科学学科(現 名古屋平成看護医療専門学校)のアスレティックトレーナー専攻に入学。3年間同専攻に在籍ののち、2004年同校はり・きゅう学科に再入学。2007年に卒業後、Fリーグ名古屋オーシャンズとプロのトレーナーとして契約。5年後、2012年湘南ベルマーレのフットサルクラブに移籍、専属トレーナーとなる。フルタイムでチーム帯同しつつ、自身の経営する治療院「F PLUS(鍼灸&コンディショニング)」では、アスリートをはじめ一般向けにも治療とトレーニング指導を行っている。
湘南ベルマーレフットサルクラブ
https://www.bellmare-futsal.com/
F PLUS(鍼灸&コンディショニング)
https://x.com/fplus_condition