【Think Athleteインタビュー】サッカー・永井雄一郎さん Vol.1 「監督一年目の振り返り、そしてチームのリカバリー戦略」

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目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートすることを目指しています。

まずThink Athleteの第1弾という形で、はやぶさイレブン監督兼選手永井雄一郎さんを、取材させていただきました。

RLスタッフ:監督として就任一年目の、はやぶさイレブンさんの状況をお聞きかせください。

永井さん:わかりました。はやぶさイレブンとしては、最終節が雨のため延期となりましたので、102日に順延試合が行われ、引き分け以上の勝ち点を取れたら神奈川県一部リーグで2位以内が確定します。12月に行われる、関東リーグに上がるためのプレーオフの出場権利を得るという状況まで、来ることができました。()

RLスタッフ:仕切り直しをして臨む、準備の仕方に集中されている形ですね。

永井さん:最終節に向けて非常に良い状況で準備ができていましたので、延期は非常に残念ではありますが、もう一度、自分たちが勝ち切るための準備ができるとポジティブに捉え、準備期間としてトレーニングをしている最中です。

RLスタッフ:去年からカテゴリーが上がり、チームが変わった部分などありますか。

永井さん:もちろんチームとして新たなカテゴリーでチャレンジする中で、選手一人ひとりがよく戦ってくれたと思っています。その中で結果というものもついてきました。もっと上を目指していくという目標がありますので、1年ごとにしっかりと結果を重ねて、また次のステップに上がっていかなければならないことを考えると、まだまだ物足りなさも感じます。出てきた課題をもっと厳しく追求して、最終節終えた後も関東に向けてレベルアップして行きたいです。

RLスタッフ:永井さんが監督に就任されて、チームに変化を与えたことなどありますか。

永井さん: 変化させるほど何かを与えられたのかはわかりませんが、試合に対しての心構えというか、これまでの経験から伝えられることは何だろうと常に考えています。僕自身の考え方は、常にいい準備をすること、何をすべきか考え行動することが非常に大事だとは思っていますし、それらを伝えてきたつもりです。

RLスタッフ:チームで大切にしている、ルールなどはあるのでしょうか。

永井さん:社会人チームなので、全てを人任せにすることはできません。色々な面で兼任が必要なカテゴリーですので、チームの中で役割分担がされています。そこは組織作りとして運営のスタンダードな部分やメディカル面など、しっかり分担してやってもらっています。選手だからマネージャーだからとその役割のみではなく、全体でチームを作っているイメージです。

RLスタッフ:スタッフ数だとか、他のカテゴリーと違って限られてる中で、やはり自主性というか、そういうものが非常に重要だと思いますが。

永井さん:仕事をしながら皆活動しているので、練習時間と量にも制約があります。その中で限られた練習時間をどう過ごすのか、練習や試合に向けてどう過ごすべきなのかという自主性は重要だと思います。

RLスタッフ:チームマネジメントへのアプローチも、工夫していかなくてはいけない状況で、アスリートのリカバリーについて、まずは監督として、チームとして実践していることをお聞かせいただけますか。

永井さん: チームで「リカバリー」は大事にしている部分です。試合が日曜日にあった場合、中一日明けた火曜日の練習開始時を注視しています。試合に出たメンバーに関しては、試合の運動量などから、少し僕の主観になってしまいますが、どの部分でどれぐらい負担がきているのか、表情であったりを見て、どれぐらい負荷をかけることがいいのかをみていきます。

RLスタッフ:翌々日の疲労状態、が表情に出るのですね。

永井さん:基本的には試合後48時間を空けないと、怪我のリスクが高いので高強度の練習はできません。翌日の水曜日に良いコンディションを作れるかという視点で、顔色を見て、もちろん会話もして、表情以外のフィードバックをもらったりもします。

RLスタッフ:監督と選手のコミュニケーションや観察力が重要ですね。

永井さん:僕もそうでしたが、監督に「大丈夫か」と聞かれたら、選手は「大丈夫」と答えますので、選手のコンディションを把握するのは難しいです。あまり抽象的な質問になりすぎないよう「足張ってる?」など、少しだけ踏み込んだ声掛けから状態を聞いてみたり、直接的なコミュニケーションだけでなく、表情や走り方などから選手たちの状態を拾えるようにとは思っています。

RLスタッフ:選手間で出場時間での差があると思うのですが、そのあたりのマネジメントはどのようにされているのですか。

永井さん:試合に出場した選手に対しては、何より休養するというリカバリー部分を意識してもらうことは当然ですが、 試合に出なかった選手に関しては、試合の負荷がなかった分、負荷を与えることがリカバリーに繋がります。どれぐらい負荷をかけた方が、コンディションが上がって、翌日に良いトレーニングができるだろうかと考えています。

※取材当日は、2022922日。102日の試合で関東大会出場が決定しています。

Profile

◇はやぶさイレブン 永井 雄一郎 監督兼選手
1979 年生まれ、東京都新宿出身のプロサッカー選手で、浦和レッドダイヤモンズなどで活躍。2003 年には日本代表にも選出されチーム初得点を記録し、ジーコジャパンの初勝利に貢献。2007 年には AFC チャンピオンズリーグ決勝で先制点を決め、大会 MVP に選出されるなどの経験を持ち、現在は神奈川県社会人リーグ 1 部で活躍する「はやぶさイレブン」に所属し、監督兼選手として活躍中。

公式サイト:はやぶさイレブン
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