目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートすることを目指しています。
まずThink Athleteの第1弾という形で、はやぶさイレブン監督兼選手の永井雄一郎さんを、取材させていただきました。
vol.3はこちら→【Think Athleteインタビュー】サッカー・永井雄一郎さん Vol.3 「怪我との向き合い方次第で、自分を成長する時間にできる」
RLスタッフ:永井さんの徹底したコンディション管理の実践などは、小さいころからの性格なのでしょうか。
永井さん:そこはシンプルで、スポーツが仕事になってからです。高校までは楽しく、仲間とわいわいわいとやっていたと思います。高校卒業してプロに入った時に、まず感覚が変わり、サッカーが「あ、仕事に変わった」と思いました。そこは入団してすぐ自分の中でも感じて、切り替えた部分でした。
RLスタッフ:体の情報を拾うことや、睡眠へのこだわりは伺いましたが、それ以外のコンディション管理はありますか。
永井さん:食事も大切ですね。若い時はそこまで気にしなくても平気かもしれませんが、やはり30近くなってきた時には考えるようになりました。長く選手生活を続けるために。
RLスタッフ:特に食事面はどの点を気にしていますか。
永井さん:体脂肪を落とすだけの食事だけなら簡単なのですが、パフォーマンスを出すためのエネルギーも摂りつつ、体脂肪を意識しながら体重をキープしなければならない栄養が必要なので、難しいです。僕の場合は、極端に色々と試してみるので、例えば合宿で炭水化物を全部抜いたりもしていました。これはお勧めしません。疲労は抜けないし、頬は痩けます。ただ体重と体脂肪はかなり落ちます。すごい極端ですけど、とりあえずやってみようから入るので色々取り入れてきました。
RLスタッフ:自分に合う合わない、今必要かを検証しているのですね。
永井さん:グルテンフリーであったり、低糖質であったり、色々試してきましたが、数か月続けてある程度良いサイクルに入り、身体の変化を感じるようになり、この食事方法やケアをしなくても平気だなと思ったら、それ以上はあまりやり続けないことも多いです。ストイックにやり過ぎてルーティーンが増えてしまうのは嫌なので、いい意味でいい加減に。
RLスタッフ: いい加減に聞こえなかったですけどね(笑)。確かに、自分にとって個人個人でやっぱり必要なものって違うっていうのもあると思うんですけど、そこまでやりきれるアスリートの方、そうはいないんじゃないかなって。
永井さん:そうは言いながら反動で緩い時は緩いので。ストレスが溜まったらちょっとジャンク風なものを食べることによって、気持ちをリセットしてストレスを発散するということもあります。アスリートとして、本来食べない方が良いものをあえて取ることによって、変な満足感から「また明日から頑張ろう」と思えるようなことはあります。子ども達と一緒に、アイス食べまくったりとか。
RLスタッフ:長く活躍される時には、ご家族のサポートは重要なのだと思いますが、奥様とか、選手を続ける上でのサポートだとか、その辺ですごく感謝されてることなどありますか。
永井さん:そうですね、まずここまで選手というものにこだわっている自分を応援してくれていること自体がまず感謝しています。今までのインタビューでの内容も、僕だけで全てをやるなんてことはできないです。食事の部分など特に余計な手をかけさせてる部分はあると思います。
RLスタッフ:ベタですが奥様は、永井さんにとってどのような存在ですか。
永井さん:自分にとってはブレーキを踏んでくれる人だと思います。選手である以上、「もっとやらなきゃ、まだ足りない」って思ってしまう。そこを彼女が僕の顔色を見て、「今はやらないほうがいいんじゃない」「やり過ぎてるよ」とか、 そういった部分をしっかり見てくれてるっていうのは、非常に大きいですね。何より「この時にこうした時に傷めてたよ」、「こんな風に言っていたよ」とか、自分でも忘れていたことを一歩引いて見ていてくれて、しっかり覚えて伝えてくれているので、気づかされて冷静になることは多いです。
RLスタッフ:永井さんの性格も熟知しながら、サポートしてくださっていますね。
永井さん:そうですね、1番困らせる時は、体脂肪のことを気にし始めた時みたいです。面倒くさく感じるほど、食事に困ると(笑)。手間も時間もお金もかかるらしいです。セーブし始めると、どうしてもやりすぎてしまうので、ストレスが溜まりすぎないように言葉で上手く手を抜くように誘導されていると思います。
RLスタッフ:一旦ブレーキを踏んでくれることの一つですね。
永井さん:過去の僕の経験や、他で得た知識を必要なタイミングで提示してくれるのは非常に自分にとっては大きいです。食事とか、色々なケアもやってくれているのは、もちろんですけど、ブレーキを踏んでくれることが、今もプレーができている大きな部分かなと思っています。