目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートをすることを目指しています。
今回はThink Athleteの第10弾として、プロサッカー 細貝萌選手に取材をさせていただきました。
前回の記事はこちら→【Think Athleteインタビュー】プロサッカー細貝萌選手 経験を重ねた中で、地元群馬に戻り大切に思うこと Vol.2
RLスタッフ:
細貝選手は、現役を続けられるなかで、パフォーマンスを発揮するために、どうしていけばよい状態が保てるか、さらに高みを目指せるか考えられています。そういった考える力を持っているアスリートの方がベネクスを選んでくださっていると、今日もお話しをしていて感じます。
現役を長く続けられている他のアスリートにお話を伺うと、それぞれにスポーツの人生設計をされていて、そういった方々を私たちはThink Athleteと呼ばせていただいています。細貝選手にとってはどのような考え方、行動をする方が、自分を考えるアスリートだと思われますか?
細貝選手:
まず、自分に目を向けることがすごく大事だなと思っています。それこそベネクスを身に付けるのもそうですが、例えば怪我をした時に後悔しない怪我かどうかということをよく思います。 怪我なので、基本的に後悔はします。僕も一昨年足首を骨折、脱臼して、数ヶ月間、離脱していた期間がありました。
RLスタッフ:
それでも後悔はないと。
細貝選手:
こうしておけば折れなかったな、と思うこともありますが、準備の段階で言ったら、一切後悔していません。その日を振り返ると、足首はいつも通りケアし、いつも乗るストレッチボードも乗りました。その積み重ねだと思っていて。例えばですが、ベネクスを使わなかった時に怪我をするとしたら、それは自分の体に気を使えていなかったから。それなら怪我をしても仕方がないよね、と自分に問いかけています。後悔しない手順・準備をしていくことが大事だと思っていて、自身の精神面を安定させるために、自分の周りを固めている感じですね。
RLスタッフ:
いつものルーティーンの中にひとつ、ベネクスも軸として置いていただいてると。
細貝選手:
寝る時は必ずですから、身につけないことはないですね。ブランケットが必ずどこか体にかかっていたりだとか、ネックウォーマーや、ふくらはぎのアームコンフォートだったり。一日の間に身に着ける時間が必ずあるので、それがなくなった時に、怪我をしていたら、それは後悔するなと思います。だからそういうことがないように、準備をしている感じですかね。
そうやってどれだけ自分に目を向けられるかってことだと思います。年齢を重ねて、回復はどうしても劣っていく。体の機能はそういうものだからこそ、20代前半の選手とは、体の効率や、使い方が異なるなかで、いろいろな力を借りて、カバーしている感じではあります。
RLスタッフ:
ご家族の存在だったり奥様のサポートも支えになっているのではないでしょうか。
細貝選手:
そうですね。体が資本になってくるので。サッカーの技術や選手としての能力はもちろんですが、それを支えてくれているのは食事だったり、普段のオフザピッチでの生活リズムだったり、そういうところだと思いますので、家族が一番近くで支えてくれていることはすごく大きいなと思います。
RLスタッフ:
奥様はお料理がとっても上手ですよね。
細貝選手:
ヨーロッパにいる時から食事面含め、ずっと気を遣ってくれていて、僕は基本的に、出てきたものを食べるだけで、料理を作ってくれていることが当たり前のようになっていますが、感謝しなきゃいけないなと思います。
RLスタッフ:
サポートというなかで言うと、本日ご同席いただいている、ザスパ群馬のフィジカルコーチ青木さんの存在についてお聞かせいただきたいです。今年はチームで「貯水」っていう言葉が合言葉になっていたと伺いました。
細貝選手:
おお、よく言っていましたね。
RLスタッフ:
それが浸透したことで、過酷な夏場を乗り切れたんじゃないかと。
細貝選手:
一昨年のシーズンは夏場に全然勝てず、夏場に結果が出なかったんです。昨シーズンはフィジカルコーチやスタッフの方が、選手がバス降りる時に必ず水を渡してくれたり、経口補水液を半強制的に飲ませることもあって。それによって、足をつることが少なくなったり、選手自身の運動量が増えたりすることにつながったのかなと思います。
RLスタッフ:
水分補給も意識が必要なのですね。
細貝選手:
僕もそうですが、選手は喉が乾かないと、あまり飲まないんです。外でプレーするサッカー選手の場合、常に持ち歩きながら、ちょこちょこ飲んでいくことが大切。それをいい意味で洗脳してくれました。
RLスタッフ:
常に意識が向くように仕掛けがされていたんですね。
細貝選手:
ロッカーにも紙が貼られていましたし、トイレには尿の色が何パターンか張り出されてあって、この色の場合は水の量足りないよねとか、そういうものが掲示されていました。風呂場の入口の左のところには定期的に水分やリカバリー、アイスバスと副交感神経の関連性だとか、体にとっていろいろな情報が、自然入ってくるようにされていました。
RLスタッフ:
仕組み化されていますね。
細貝選手:
選手は基本的に本能で動くので、いくらリカバリーウェアを提供いただいても、慣れるまでは、結局今日は着なかったなとか、水も飲んでいるつもりが、あまり飲めなかったなとか、そういうことがあります。そこを自然にできるようになるまで、スタッフが導いてくれることは大きなことでしたね。
RLスタッフ:
これまで伺ってきたなかで、細貝選手にとっては怪我の時の"後悔しない準備"をとても大事にされていると思いました。
細貝選手:
自己満足の感覚でもあります。本当は夜も寝たくないし、寝たら時間がもったいないと思うタイプです。選手としてもちろん寝るんですけど(笑) もし、寝ないで怪我をしたら、それは後悔するから、そういう発想ではありますね。
怪我をしたことに対して後悔がないわけではないですが、遡った時、ちゃんとケアをしていたとなれば、後悔しない。準備面での後悔は、できる限りしないようにしたいなと思っています。そういう発想はオフザピッチでの生活面を含めて持っていて、カラダについても、精神的な面においても準備力には、年齢を重ねていく中でフォーカスするようになりました。
■Profile
細貝萌選手
1986年6月10日生まれ、群馬県前橋市出身のプロサッカー選手。
各世代の代表チームに選出され、2005年に前橋育英高校から浦和レッズへ入団し、Jリーグ、天皇杯、アジアチャンピオンズリーグなどでタイトルを獲得。ドイツ、トルコ、タイなど海外リーグでも長く活躍。2021年シーズンより地元群馬県の「ザスパ群馬」でプレーしている。日本代表として国際Aマッチ出場30試合1得点。
〈所属チーム歴〉
FC前橋Jrユース - 前橋育英高 - 浦和レッズ - FCアウクスブルク(ドイツ) - バイヤー04レバークーゼン(ドイツ) - ヘルタベルリン(ドイツ) - ブルサスポル(トルコ) - VfBシュトゥットガルト(ドイツ) - 柏レイソル - ブリーラムユナイテッドFC(タイ) - バンコクユナイテッドFC(タイ) - 現在:ザスパ群馬