目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートをすることを目指しています。
今回はThink Athleteの第13弾として、プロビーチバレーボールチームDOTsの古田 史郎 選手に取材をさせていただきました。
前回までの記事はこちら→【Think Athleteインタビュー】プロビーチバレーボール 古田史郎選手Vol.1 「"DOTs"結成はビーチバレーを通じて社会貢献するために誕生した形」
RLスタッフ:DOTsさんとは2022年の1月から契約させていただき、今年で3シーズン目になりますが、契約前からベネクスをずっと使っていただいているとお話しいただきました。
古田選手:そうですね。ヴォレアス北海道の頃からになるので、丸6年は使っていますね。
RLスタッフ:きっかけは何だったのですか?
古田選手:はっきり覚えてはいないのですが、確か30歳になるかならないかの頃に怪我をしたタイミングだったかなと思います。年齢的なことも考えた時に、勝負の世界でアスリートとして戦い続けるには、ギアを上げていく必要があるなと考えていました。その時に怪我をしてしまって、少し時間ができた時、逆にチャンスだなと感じたんです。
RLスタッフ:アクシデントを前向きに捉える心持ち、なかなかできないですよね。
古田選手:キャリアとしての今後や、内面的な部分、コンディションを整えるということに関して考える機会になったと思っています。これまでもケアができていなかったわけではないのですが、怪我をしてより考えることで、この部分をもっと充実させればパワーアップして面白いことになるんじゃないかなと思ったんですよね。
RLスタッフ:すごいです。
古田選手:睡眠にも意識が行くようになり、マットレスを変えるなど、自分でできるケアを取り入れましたし、そんなタイミングでリカバリーウェアも知りました。こういうものがあったんだと思いましたね。当時、辰巳もヴォレアスに入団してきたタイミングで、ベネクスさんの話にもなって、一緒に使い始めたのがきっかけだったと思います。
RLスタッフ:お話を聞いていると、怪我をチャンスと捉えられる思考や言葉にできることが、トップアスリートには大切なんだなと思います。ところで、ベネクスを使ってみて何か変化は感じられましたか?
古田選手:最初の頃は1枚を着まわしていたので、洗濯頻度が追いつかなくて、ベネクスを着ないで眠った日は、睡眠の質がちょっと低いかなという感覚がありました。今は着用していないことが違和感になるので、お風呂から上がった後は必ずベネクスを着て、寝るときは絶対というサイクルになっています。だから、「今日洗濯できていない、着るものがない、どうしよう」と思うくらい、生活リズムのなかで欠かせない存在になっています。
RLスタッフ:うれしいです。
古田選手:体を回復させることに重きを置いてベネクスを着ていますが、精神的にもリラックス効果があると思います。これを着ないと体が休まらないという存在です。非売品のブランケットは常に持って行くんですが、それで寝ないと休まらないです。自宅ではシーツのようにして使うんですが、2歳になる息子もその上で僕より先にコロっと寝落ちしています。
RLスタッフ:普通のシーツの時とそんなに違いますか?
古田選手:はい、違いますね。いつもは寝る前にもう一回遊びだすような時があるのですが、ベネクスさんのシーツの上だとそのままストンと寝てくれますね。
RLスタッフ:産後のママやパパも眠れないことがあると思うのですが、そういう面でもサポートできるなら本当にうれしいです。いろいろお話をお伺いしてきましたが、年齢を重ねて、また、ビーチバレーならではの、気をつけていることはありますか?
古田選手:紫外線対策をしています。日焼けすることで疲れるんですが、目からの疲労がすごくあります。また、海外に連戦で行っていたりすると、土地ごとの暑さ、湿度の違いもありますし、食事の面でも日本と違う採り方になってしまいます。
RLスタッフ:体のリズムを整えるのが大変ですね。
古田選手:だからこそ、外的な要因が変化するなかでも変わらないもの、ルーティン化しているものはより大切にしています。ベネクスは、持っていけばいつもと同じように着ることができる、ルーティンのひとつですね。
RLスタッフ:先日、陸上の個人競技で世界を目指されているアスリートの方に、指導の一環として休養も取り入れているのかお伺いしたのですが、まだ休養に関しては個人に委ねられているとおっしゃっていました。
古田選手:そうですね。自分にも一つ上の先輩に、陸上10種競技で頑張っている先輩がいます。トレーニングもそうですが、休養面のこだわりというか日々の過ごし方への意識がめちゃくちゃ高くて。栄養面、リカバリーをすること、これだけはやらない、などこだわりを持たれていました。そういう方からお話を聞かせてもらった時に、長期的に自分の身体のコンディショニングを整えるために必要なことを考えるようになりました。
RLスタッフ:古田選手も怪我や年齢をきっかけに情報を得て、様々な取り組みをされて今があるのだと思いました。
古田選手:トレーニングだけではない部分でいかに自分のスタンダードを高めるかだと思います。試合の勝負という瞬間を全力で楽しむために、準備で差をつける。日々無理なく継続できることの積み重ねで、アベレージが上がってくると思います。
RLスタッフ:海外遠征はビーチバレーに転向されてからの方が多いでしょうか?
古田選手:多いですね。ビーチバレーは年間20試合くらい、バレーボールの時は国内で年間30試合くらいでしたので試合数自体は減りますが、試合はほとんどが海外、世界各国で行われます。それに、シーズンは2月から12月とかなり長いです。
RLスタッフ:そうすると移動時間の疲労の感じ方も今までとは違いますか?
古田選手:全然違います。アメリカ遠征だと12時間くらい機内にいますね。時差もあるので帰国して、時差が残ったままその週末にまた試合なんていうこともザラにあります。そういうなかで、いいパフォーマンスを出せるようにコントロールすることが大事かなと思います。
RLスタッフ:DOTsさんが目指す、今後の目標があればお聞かせください。
古田選手:ビーチバレーって選手寿命が長い競技と言われています。日本のツアーでは昨シーズン表彰台に上った方が50歳でした。
RLスタッフ:古田選手は今36歳ですよね。まだまだ夢がありますね。
古田選手:そうですね。今ベースにしている旭川の地元の高校生を仲間に入れながら、ゆくゆくは市内で応援してくださる企業さんに雇用してもらうというような、ビーチバレー活動を応援していただける環境作りもしたいと思っています。自分自身のアスリートとしての目標を叶えるということを応援していただきながら、アスリートとして社会に対してできることを実現していきたい。僕らができる範囲は限られているかもしれませんが、僕らと関わったことによって、スポーツの精神を伝える人材育成をしながら地元の企業に橋渡しをするようなことをしたいと思っています。
RLスタッフ:先ほどビーチバレーの選手寿命のお話がありましたが、古田選手はどれくらいまでプレーを続けられるのでしょう。
古田選手:瞬発力の衰えというのは全く感じていなくて。
RLスタッフ:競技面では進化している感じなんですね。
古田選手:そういう感覚はすごくあります。身体機能の部分は衰えてきやすいと聞きますが、バレーって経験が必要でもあるスポーツなので、若い時のようにがむしゃらにやるだけでは通用しなかったりするんです。そういった技術や経験、そこに瞬発力のパワー系の部分はまだまだ伸びるかなと思っています。年を重ねる中で一番感じるのは回復力の部分なんですよね。疲れが取れにくくなっているのは感じます。そのなかで、ベネクスを使うことで移動も完全に自分の休養に充てられるようになれば、もっと良くなると思っています。
RLスタッフ:最後に、古田選手にとってどんな考え方や行動をする人が「Think Athlete」だと思われますか?
古田選手:誰よりも子どもで居続けることではないかなと思います。素直に「もっともっと自分ならできる」というポジティブな気持ちを常に持っていること。経験の中で、成長が止まってしまう感覚やネガティブな要素も絶対に出てくるのですが、それ以上にポジティブな思いによって、挑戦ができ、それができたから成長できるし、成長できたからまた挑戦ができると思います。
RLスタッフ:次々とチャレンジを重ねる古田選手の中には、ポジティブな子どもの気持ちがあり続けているのですね。
古田選手:ビーチバレーという競技を始めて、たくさんのサポートを頂いたなかで、どこで何をするかというより、誰とそこで何をしたかが重要だなと思っています。皆さんと僕らが共に歩んでいただけるような環境づくりをしていくことが、僕らの存在意義のひとつだと考えています。共に挑戦し続けて、成長し続けられる環境、社会になるようにしたいと思っています。
■Profile
古田 史郎(ふるた しろう)選手
1988年1月29日生まれ、北海道函館市出身のプロビーチバレーボール選手。
函館大学付属有斗高校卒業後、法政大学在学中に全日本入りして2009年ワールドグランドチャンピオンズカップに出場し、リリーフサーバーとして登場し勝利に貢献、銅メダルを獲得した。
2021年にビーチバレー界に転向し、国内外の大会で注目を集めた。
ビーチバレーでは、パートナーとの息の合ったプレーと確かな技術で勝利を収め、その実力は世界的にも認められている。
また、そのプレーだけでなく、精神力やリーダーシップも兼ね備えており、彼の経験と洞察力は、若手選手にも多大な影響を与えている。
〈経歴〉
2010年 東レアローズ入団
2013年 ジェイテクトSTINGSに入団
2017年 ヴォレアス北海道に入団
2021年 ビーチバレー選手に転向、辰巳遼、白石啓丈とともにビーチバレーチームDOTsを立ち上げ、社長に就任
〈所属チーム歴〉
函館大学付属有斗高校 - 法政大学 - 東レアローズ - ジェイテクトSTINGS - ヴォレアス北海道 - 現在:DOTs(ビーチバレー)